SAPTオンラインスクール 基礎講座 22-B3
[主催]: 測位技術振興会 [協賛]: システム制御情報学会 (予定)
[講義題目] 推力を用いた空中ドローンの飛行と制御
[日時]: 2022年7月14日(木), 21日(木) 13:00-17:00
[会場]: 測位技術振興会(SAPT)ビデオ会議室 A
[講師]: 徳島大学 三輪 昌史 氏
[略歴] 1996年3月徳島大学 大学院工学研究科博士後期課程生産開発工学専攻 退学
同年4月より和歌山大学助手
2007年4月より徳島大学 講師,2014年10月より徳島大学准教授
専門分野: 無人航空機や無人車両、無人船などの移動ロボット
[予備知識]: 理工系大学,高専等で学ぶ初等的な微積分,常微分方程式,力学
[講義概要]:
空中ドローン、特にマルチコプタ(多発回転翼機)はプロペラなどの推進装置の推力を用いて浮上・飛行します。
また姿勢の制御や進行方向の変更には推力や反動トルクの作動を用います。これらの制御は、力学モデルに基づいた
アルゴリズムを実装したフライトコントローラと呼ばれるコンピュータで実行されます。
また、空中ドローンはラジコン飛行機・ヘリコプタの部品を用いて開発されてきました。
そのため、ラジコンとしても使うことができます。
本講座ではまず、ドローンの例としてマルチコプタの発展、またその力学モデルと制御アルゴリズムについて説明します。
次に、マルチコプタを構成する各種ラジコン装置や部品について解説し、ラジコンヘリとしてのドローンを紹介します。
実際の制御の例として、オープンソースであるArduPilotプロジェクトのArduCopterを用いた多機体を紹介します。
さらに、通常のマルチコプタにティルト機構を加えることで実現した推力偏向マルチコプタとして、
・任意の機体姿勢で飛行できるQuad-Tilt-Roter
・水空両用マルチコプタ
・二次元偏向ノズルを用いたダクトファンバイコプタ
を紹介します。
[講義内容]:
1日目
1.(13:00-14:30) ドローン概略
ドローンとは?
各種ドローン
マルチコプタ型ドローンについて
2.(14:50-16:30) マルチコプタの力学モデルと機械的特性
マルチコプタの力学モデル
マルチコプタの飛行方法
マルチコプタの機器構成と制御構造
2日目
3.(13:00-14:30) マルチコプタの制御ソフトウェア
制御とソフトウェア
オープンソース ArduPilot
RTK-GPSを用いた精密飛行
4.(14:50-16:30) 推力偏向を用いたドローン事例紹介
推力偏向機構
推力偏向を用いたドローン事例
[講師からのメッセージ]:聴講者には資料を事前に配布します.またネット講義終了後も一定の期間,E-Mailで質問を受け付けます.
[受講料]: 基礎講座(半日×2) ¥20,000(会員, システム制御情報学会員), ¥25,000(非会員),¥10,000(学生)
本講義は、受講者総数(学生の方は0.5名に換算)が3名に満たない場合は、原則として閉講いたします。