22-S1

SAPTオンラインスクール 特論講座 22-S1

[講義題目]:「海上無線通信と測位技術 - 海上無線通信の現状と今後の展開 -」

[日時]: 2022年10月25日(火)13:00~17:00
 
[会場]: 測位技術振興会(SAPT)ビデオ会議室 A

[講師]: 海技大学校 名誉教授 奥田 成幸 氏 
            [略歴] 海技大学校 名誉教授、博士(工学)
                専門分野:航海計器、無線工学(主に海上)
                現在も、引き続き海技大学校において非常勤講師に従事、また電波航法システム、特に衛星航法システムの研究に携わる。

[講義概要]: モールス信号を知らなくても、SOS(・・・― ― ―・・・)を知らない人はいないと思います。
      海上で遭難を知らせる信号として採用されて以来、助けを求める一般用語としても定着しています。
      海上無線通信は、といいますと、1999年完全実施されたGMDSS(Global Maritime Distress and Safety System)に移行して、
      遭難通信には電信(モールス信号による通信)によるSOSは使われなくなりました。現在の遭難通信は、無線電話もしくは
      デジタル信号による呼び出し(DSC: Digital Selective Calling)となっています。
      無線機においては、遭難船(自船)を識別できる情報に時刻、位置の情報を加えた内容を常に保持しています。
      したがって、無線機と測位装置を接続することが義務付けられています。また、GMDSSに必要な設備は多数あり、
      遭難通信に限らず、船舶間での情報共有に貢献するAIS(Automatic Identification System)の利用も進んでいます。
      海上無線通信の分野もGMDSS完全実施後20年以上が経過し、システムの見直しが進められています。AISの発展形となる
      VDES(VHF Data Exchange System)の導入も2024年のSOLAS条約の改正において行われようとしています。
      そこで本講座では、海上無線通信の現状を踏まえたうえで、GMDSSにおける必要設備とGNSSの関わり合いに言及し、
      AISの利用とその問題点を整理し、VDESの今後の可能性についても述べたいと思います。
      また、現在進められているGMDSSの近代化の概要について解説します。

[講義内容]: (1) はじめに
      (2) GMDSSとは
      (3) 海上無線通信の現状
      (4) 海上無線通信と測位
      (5) AIS
      (6) VDES
      (7) 海上無線通信の今後
      (8) おわりに

[受講対象者]: 船舶通信に興味のある方。

[予備知識と聴講の準備]: 通信工学の基礎的な知識、用語の理解。

[講師からのメッセージ]: 聴講者には、予備知識の学習のため、テキストをあらかじめ配布します。
      また、ネット講義終了後も一定の期間、E-Mail、オンラインなど用いた質問を受け付けます。

[受講料]: 特論講座(半日) ¥10,000(会員), ¥15,000(非会員),¥5,000(学生)
     本講義は、受講者総数(学生の方は0.5名に換算)が3名に満たない場合は、原則として閉講いたします。

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