農業用パイプラインの漏水位置を小型潜水艦ロボットで検出

投稿者: | 2017-07-14

農研機構
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Overview – 農業用パイプラインは全国で約12,000km整備されています。近年,老朽化に伴う管水路の漏水事故が急増し,営農面だけでなく人的被害のリスクが増加しています。また,パイプラインの漏水事故の約7割は人が中に入って点検できない直径800mm未満の管で発生しており,このような人が直接点検できないパイプラインの漏水検出が大きな問題となっています。
この問題を解決するために,農村工学研究部門では,内閣府のSIPプロジェクトの中で小型潜水艦ロボットによる漏水位置探査技術の開発を進めています。
研究開発コンセプトは,パイプラインの付属施設である空気弁から漏水探査ロボットを投入し,管内の音を収集・分析することで漏水位置を検出します。漏水ロボットを水と同じ重さに密度調整することによりロボットは水と一体となり自然に管内を流下します。ロボットは流下する途中で水中マイクにより管内の音をSDカードに記録します。漏水箇所では漏水特有の音が発生しますので,その音から漏水位置を特定します。船体に搭載したジャイロセンサ,外部の水中音波から自機位置を把握します。船体の回収は投入と同じく空気弁から行います。船体を回収した後,各種データを解析し,漏水位置を検出します。
動画では,漏水ロボットの流下状況や漏水音を記録しています。

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