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Overview – 平成12(2000)年度情報通信白書の第3章第4節の記事である。ひっ迫する静止軌道位置を補完する新軌道を開拓し、高仰角・高品質な移動体衛星通信の実現を目的として、通信総合研究所では、準天頂衛星通信システム(8の字衛星)の研究開発を11年度から4か年計画で実施している。
準天頂衛星システムとは、高度36,000kmの円軌道を、赤道から約45度傾けた軌道に置く衛星通信システムであり、少なくとも3機の衛星を互いに同期して配置することより、常に一つの衛星が日本の天頂付近に滞留するという特徴を持つ。高仰角であるため、建物等による遮へいが少なく、高品質な移動体データ通信・放送・測位が可能となるほか、南半球のオーストラリアでも同等のサービスが可能となる。また、静止衛星との周波数共用により、周波数の有効利用が図られる。
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