ラグランジュ点とは?

投稿者: | 2002-12-20

中川のビジュアル物理教室
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Overview – 人工衛星が地球の引力のみを受けて円運動する場合、軌道半径が決まればその周期も決まる。したがってたとえば月と同じ周期の人工衛星を打ち上げる場合、その軌道半径を月の軌道半径と同じにしさえすればよいわけで、その軌道上であれば人工衛星の投入位置はどこでもよいことになる。しかし地球ばかりでなく、月からの万有引力も受けているとした場合、この人工衛星が月と同じ周期で円運動できる位置は5箇所しかなくなってしまう。一般に、質量がきわめて小さい物体(この場合なら人工衛星)が他の質量の大きい2天体(この場合では地球と月)からの引力を受け、2天体と同じ周期で周期運動し得る位置は5箇所しかないことが知られている。これらの点をラグランジュ点といい、それぞれL1、L2、・・・、L5と呼ばれている。そのうちL1~L3は2天体(この場合は地球と月)を結ぶ直線上にあり、L4とL5は2天体とちょうど正三角形をなす位置にある。L1~L3は不安定なつりあい点で、この位置から少しでもずれるとずれがますます大きくなっていくのに対して、L4とL5はきわめて安定なつりあい点で、多少のずれが生じても復元力が作用し、この位置から大きくずれていくことはない。

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