複数GNSS対応高精度軌道時刻推定ツールMADOCAの開発

投稿者: | 2013-12-22

高須知二安田明生小暮聡中村信一三吉基之河手香織平原康孝澤村寿一
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Overview – 宇宙航空研究開発機構 (JAXA) は準天頂衛星(QZSS) のLEX (L バンド実験) 信号チャンネルを使った測位補強情報による、単独搬送波位相測位 (PPP: precise point positioning) 実験の計画を進めている。このPPP測位補強の目標精度は 10 cm RMS 以下であり、サービスエリアはQZSS の放送信号が受信できる太平洋上を含んだアジア・オセアニア地域全域である。測位補強対象の衛星系はGPS、GLONASS、QZSSおよびGalileoである。PPPは地上の基準点に依存せずに広範囲のユーザに高精度測位サービスを提供することが可能なため、精密農業、津波ブイ、地殻変動監視、GNSS 気象学等をはじめとする多数の理学・工学応用が期待されている。PPP 用の測位補強情報の生成には広域の地上基準局の観測データを使った高精度な衛星軌道・時刻決定が必須である。本プロジェクトでは、そのために複数GNSS に対応したリアルタイムGNSS 基準局網 (MGM-net) を整備すると共に、高精度軌道・時刻推定用ソフトウェアを新規に開発するものとした。ここで開発したソフトウェアをMADOCA(multi-GNSS advanced demonstration tool for orbit and clock analysis) と呼んでいる。MADOCA の開発は二段階で実施され、平成23年度にはGPS、GLONASSおよびQZSS用オフライン解析機能の実装と評価、平成24 年度にはリアルタイム解析機能の実装およびオフライン解析機能のGalileo対応拡張が行われた。MGM-net、MADOCAおよびQZSS LEX信号を使用したPPP実験自体は平成25年度から実施される。本稿ではMADOCAの技術概要を紹介すると共に、現時点での性能評価結果、今後の拡張計画について述べる。

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