都筑三千夫,西修二郎,松村正一 (国土地理院)
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Overview – GPSは,1993年に米国により正式運用が開始され以来,航法や測量に急速に浸透し,現在では受信機の小型軽量化,低価格化も急速に進み幅広い分野で利用されている。また,2000年5月にはSA(Selective Availability)の解除により単独測位の精度向上がなされた。測量分野においては,スタティック測位から簡便かつ即時に数cmの精度で位置が得られるRTK-GPS(Real Time Kinematic GPS)測位が利用できるようになり,21世紀の位置情報として測量,GIS(Geograhic Information System),建設・土木工事,防災,レジャー等多種多様な分野において利活用が期待される。しかし,測量分野において数cmの精度を得られるのは,さまざまな誤差要因により基準点からの距離が10km位までの測位に限られる。最近,この距離に依存しない手法として,複数の基準点からのデータを統合処理し,誤差要因となる電離層遅延等の補正を行ったデータを提供する手法がドイツなどで開発され試験的に運用されている。測地観測センターでは,このような手法の可能性について平成12年度に,電子基準点を利用した「仮想基準点方式によるリアルタイム測位の実験」を行ったのでここに報告する。
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