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日本の太陽観測衛星「ひので」が見た太陽フレアと呼ばれる太陽面の爆発現象を紹介します。太陽フレアは、太陽の黒点上空の太陽大気で起こる現象で、フレアに伴って、可視光だけでなく、電波から、X線、γ線などの、あらゆる波長の電磁波が、数分から数時間にわたって強度を増します。1回の太陽フレアで放出されるエネルギーは、10の22乗から10の25乗Jで、広島に投下された原爆の約1億から1000億倍もの莫大な大きさです。このようなエネルギーは、太陽大気中で磁気エネルギーが解放されて生じると考えられています。フレアの規模は、放出される波長が0.1から0.8nmのX線のピーク時の強度により、小さい方から順番に、A、B、C、M、Xクラスに分類されます。最初に見たフレアは、最大級のXクラスフレアでした。太陽フレア時のX線の増大により、電離圏D領域の電子密度が急増し、短波電波がD領域で吸収されて、通信ができなくなるデリンジャー現象が起こることがあります。また、太陽フレアは、X線と同時に高エネルギー粒子を放出することがあり、これにより、極域の電離圏が乱されて、短波通信に障害が起こったり、人工衛星搭載機器が故障したりします。また、有人飛行に大きな影響を及ぼすことが考えられます。
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